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【Logic】多義性の誤謬の解説
最終更新:2026-01-15
概要
多義性の誤謬(たぎせいのごびゅう、Equivocation)は、複数の意味を持つ単語やフレーズを使い、議論の途中で密かにその意味を切り替えることで、誤った結論を導く手法である。
例と不適切な理由
例1:「安定」の定義
「このプログラムの動作は『安定』している(=クラッシュしない)。安定したものは変化しないはずだ。したがって、このプログラムに新機能を追加してアップデート(変化)させるのは矛盾している」。
- 不適切な理由:システム的な「安定(堅牢性)」と、状態の「安定(固定・不変)」という異なる意味を混同させている。
例2:研究の「価値」
「科学者は『価値』のある研究をすべきだ。金銭的な利益は社会にとっての価値である。したがって、科学者は利益の出ない基礎研究を辞め、金になる応用研究のみを行うべきだ」。
- 不適切な理由:学術的な「価値(真理の探究)」と経済的な「価値(収益)」を意図的に同一視して論理を飛躍させている。
対処法
- 用語の定義(Term Definition):議論の開始時に、重要なキーワードがどのような意味で使用されているかを厳密に定義する。
- 文脈の再確認:相手が言葉の意味をスライドさせていないか、一貫性をチェックする。
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