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【Logic】不適切な類推の解説
最終更新:2026-01-15
概要
不適切な類推(ふてきせつなるいすい、Faulty Analogy)は、二つの事象 A と B がある側面において類似していることを根拠に、別の側面においても同様であると不当に推論する誤謬である。
例と不適切な理由
例1:脳とAIの比較
「人間の脳はニューロンのネットワークで構成されており、意識を持っている。生成AIもニューラルネットワークで構成されているため、AIも人間と同じような感情や意識を持っているはずだ」。
不適切な理由:構造的な類似点(ネットワーク形式)があるからといって、機能的な結果(意識の有無)まで同一であるとは限らない。両者の間には、生物学的プロセスや計算アルゴリズムという決定的な違いが存在する。
例2:プログラムと生物
「生物は進化の過程で不要な器官を淘汰してきた。したがって、大規模なレガシーシステムにおいて現在動いているコードは、すべて必要だから残っている『洗練された』ものであるはずだ」。
不適切な理由:自然選択とソフトウェア開発の保守プロセスは異なる。プログラムには、誰も全貌を把握できないために削除できずに残っている「技術負債」という、生物の進化とは逆の現象が頻繁に発生する。
対処法
- 相違点の列挙:比較対象間の共通点だけでなく、決定的な相違点(メカニズム、環境、目的)を明確にする。
- 類推の限界を認める:類推は理解を助ける比喩としては有効だが、それ自体は論理的な証明にならないことを認識する。
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