487 words
2 minutes
【Psychology】正常性バイアスの解説
最終更新:2026-01-23
概要
正常性バイアス(せいじょうせいバイアス、Normalcy Bias)は、災害や緊急事態において、都合の悪い情報を無視したり過小評価したりすることで、心の平穏を保とうとする防衛機制である。これにより「自分だけは大丈夫」「まだ大したことない」と思い込み、逃げ遅れや初期対応の遅れ(初動ミス)を引き起こす致命的な要因となる。
例と発生機序
例1:火災報知器の作動
オフィスや商業施設で火災報知器が鳴っても、「どうせ誤作動だろう」「訓練だろう」と勝手に解釈し、周囲が動くまで誰も避難行動を開始しない。煙が見えて初めてパニックになる。
例2:経営危機の看過
売上が急激に低下し、キャッシュフローが悪化しているにもかかわらず、経営陣が「季節的な変動だ」「すぐに回復する」と楽観視し、抜本的な構造改革を先送りにして倒産に至る。
発生機序:
- 恒常性の維持:脳は過度なストレスや不安を回避するため、異常な事態を日常の延長線上で処理しようとする。
- 同調性バイアス:周囲の人々が落ち着いている(ように見える)と、集団心理として「危険ではない」という誤った合意形成が行われる。
対処法
- 率先避難者(First Follower)になる:異常を感じたら、周囲の反応を待たずにまず自分が行動を起こし、集団の空気を変える。
- 最悪のシナリオの想定:「空振り(誤報)でも良い」という前提を持ち、リスクを最大に見積もって行動するプロトコルを定めておく。
【Psychology】正常性バイアスの解説
https://ss0832.github.io/posts/20260123_normalcybias/ Related Posts
【Psychology】行為者-観察者バイアスの解説
2026-01-23
自分の行動は状況のせいにし、他者の行動は性格のせいにする二重基準
【Psychology】アンカリング効果の解説
2026-01-23
最初に提示された数値や情報(アンカー)が基準となり、その後の判断が歪められる現象
【Psychology】利用可能性ヒューリスティックの解説
2026-01-23
思い出しやすい(記憶に新しい・衝撃的な)事例ほど、頻繁に起きていると誤認する心理
【Psychology】確証バイアスの解説
2026-01-23
自分の信念や仮説を支持する情報ばかりを集め、反証する情報を無視する傾向
【Psychology】保有効果の解説
2026-01-23
自分が所有しているものに対して、客観的な市場価値よりも高い価値を感じ、手放すことを拒む心理
【Psychology】フレーミング効果の解説
2026-01-23
実質的に同じ情報であっても、表現方法(枠組み)の違いによって判断や選択が変化する現象